ガルパンファン向け選手紹介～14 宮市剛×冷泉麻子～

目覚めのとき迎えた天才

日本代表に選出されたこともある宮市亮選手を兄にもち、自身も高校時代から注目されていた大型ストライカー。高さも技術も兼ね備えた万能なプレースタイルは天才と称するにふさわしいものがあり、ガルパンで例えるなら、まさに冷泉麻子のポジションです。
高校卒業1年目の昨シーズンは湘南ベルマーレでプレーし、チームが首位を快走するなか5月にJ2デビューを果たしたり、U-19（19歳以下）日本代表に選出されたりと、プロとしても順調なスタートを切ったかに見えました。
スポーツニッポン「湘南ＦＷ宮市剛、上々Ｊ２デビュー　初ゴールお預けも大器の片りん」
U-19日本代表「SBS国際ユースサッカー」出場メンバーに宮市剛選手 選出のお知らせ

トレーニングマッチでゴール量産

しかし、夏に故障してからは、U-19日本代表を辞退したり、チームでの出場機会も失ったりと、プロの壁にぶち当たります。J1昇格を決めたチームに残っても出場機会は得られないと判断されたのか、シーズンオフには水戸ホーリーホックへ期限付き移籍することになりました。プロの壁はあまりにも厚く、天才と騒がれた選手が活躍できずに終わることも珍しくありません。プロ２年目にして、早くも背水の陣を迎えたと言えます。
宮市選手自身もそんなことは百も承知でしょうし、相当な覚悟で今シーズンに臨んだのでしょう。水戸ホーリーホック加入後は、トレーニングマッチでゴールを量産しています。沖縄キャンプ中に行われたサガン鳥栖とのトレーニングマッチでは試合終了直前に決めた決勝点を含む2ゴール（以下の動画参照）、キャンプ終了後に行われた東京ヴェルディとのトレーニングマッチでも決勝ゴールを決めました。東京ヴェルディ戦は私も見学していましたが、ゴールーキーパーが一歩も動けなかいぐらい素晴らしいゴールでした。彼のプレーはこの試合を含めて2回しか観ていないので多くを語ることはできませんが、どんな形からでもシュートを打てることが最大の魅力だと思います。

“無限の力”見せてやれ

トレーニングマッチで結果を残したからといって、リーグ戦で結果を残せるとは限りません。宮市選手のようなプロとしての実績がないプレイヤーの場合、その傾向はとくに強いです。ただ、スポーツ観戦生活25年の私の勘と経験が、彼の活躍を予感しているとだけ言っておきます。何の説得力もない話ですが、注目しておいて損はない選手であることは間違いありません。
マニュアルを読んだだけで戦車を自在に操った天才操縦手の冷泉麻子のように、周囲が予想できないことをやってのけてこそ真の天才。その秘めたる“無限の力”を見せてほしいです。

同じ「14番」の天才同士だからといって、サボったり、（試合で）眠ったままなのは勘弁してくださいね（笑）天才的なプレーだけ再現する方向でお願いします。

宮市剛　みやいちつよし　フォワード（センターフォワード・右サイドハーフ）