今は変革者達を信じるべき時期
6試合中5試合が無得点という異常事態
またもや無得点で敗戦。これで6試合中5試合が無得点という異常事態となりました。昨シーズンの後半あたりから、試合の主導権を握るという「内容」が目的化し、得点および勝利という「結果」から逃げたサッカーをしてきた弊害でしょう。監督も変わらず、主力選手もほとんど同じメンバーで今シーズンを迎えたため、こうなることは、ある意味想定内だったとも言えます。
高い目標を掲げて内容のあるサッカーを目指すこと自体は決して間違っていないと思いますが、問題は「結果」の重要性を理解している人間がチーム内外に少なかったことです。シーズン後半の結果が求められる時期だというのに、監督は手を変え品を変えて言い訳を繰り返し、担当ライターは監督擁護の提灯記事しか書かず、選手は「内容は良かったから次こそは」と敗者の常套句を繰り返すばかりでした。シーズン前には「20勝」という目標を掲げていたにもかかわらず、途中から誰もそれを口にしなくなるという情けなさ。あの当時は本当に失望し、スタンドから罵声を飛ばしてばかりいました。
しかし、当時と今とでは状況が違います。当時は勝負をかけなければいけない時期でしたが、今は自分達に何が足りないのかを把握し、それを補うために努力する時期。ここでしっかり頑張れば、結果は絶対についてきます。チーム批判を始めるには、まだ早いです。スポーツ観戦生活25年(+α年)の私を信じてください。批判する資格があるのは、現地で応援した人だけです。
少しずつだが確実に現われる変革者達に期待
昨シーズンからこれだけ不満を抱えているのに、私が今のチーム批判をしない理由が、「時期」以外にもう一つあります。それは、チームが内部から変わろうとする兆しを感じるからです。
昨シーズンでチームを変えようという意志を感じたのは、私の知る限りでは吉田選手くらいです。前所属の
松本山雅と比較して、水戸ホーリーホックがいかに甘いかを再三指摘していました。結局昨シーズン中は何も変えられませんでしたが、彼は11ゴールというJ1からお誘いがあってもおかしくない成績を残したにもかかわらず、自身と水戸ホーリーホックの成長のためにチームに残ってくれました。
その相乗効果か、吉田選手に続いてチームを変えようとする変革者が、今シーズンになって何人か現れました。たとえば、今シーズンから完全移籍加入して副キャプテンに就任した
馬場選手は、明らかに昨シーズンから変わりました。このブログでも何度か触れましたが、サッカーでも、それ以外でもチームに貢献しようという意志が感じられます。また、圧倒的な強さで昨シーズンのJ2を制覇した
湘南ベルマーレで勝つチームの何たるかを学んだ
岩尾選手も、昨シーズンの吉田選手同様、今のチームの問題点をガンガン指摘してくれています。故障で試合には出られていませんが、キャプテンに就任した
船谷選手も、故障が癒えれば昨シーズンとの違いを見せてくれるでしょう。
若手選手から変わろうという意志をほとんど感じないのは残念ですが、今はチームを変えようという意志をもって取り組んでいる彼らを信じたいと思います。この時期からのチーム批判は百害あって一利なしです。今はチームを変えるために頑張っている選手に力一杯の声援を送ろうではありませんか。彼らはきっと我々に歓喜の瞬間をもたらしてくれます。この苦しい時期を耐えた人間だけが、その瞬間を共有する資格があるのです。
試合結果
アビスパ福岡 1-0 水戸ホーリーホック
試合ハイライト動画